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EQとは?

<EQ理論>EQ能力ブランチ3 感情の理解

自分や他者にその感情がなぜ起きて、どのように変化するかを理解する能力です。

感情の持つ特性を知る

その感情はどのような状況や要因によって生じ、どのように推移していくのか? その感情はどのような状況や要因によって生じ、どのように推移していくのか?

EQの中でもっともIQ的要素が求められる能力が「感情の理解」です。

「感情の理解」能力は、大きく二つの段階に分けて考えることが出来ます。

第一段階は「感情の持つ特性を理解すること」であり、第二の段階が「感情と状況を結びつけること」、つまり「その感情がどのような状況や要因によって生じ、どのように推移していくのかを理解すること」です。

感情が生起するのには何らかの理由があります。
わたしたちは嬉しいことや楽しいことがあれば喜び、嫌なことがあれば悲しんだり、怒ったりします。
こういった感情が生れる原因はすべて外的要因によるものです。多くの企業のテーマである対人コミュニケーションに絞るなら、わたしたちの中に生起する感情の原因となるのは相手であり、周囲の人たちであり、それらを含む状況です。
わたしたちは全員が「自分対自分以外」という構図の中で、互いに感情を生起する原因になったり、結果になったりしています。
このため、感情は複雑な形を取りがちです。しかし、それらは感情の持つ基本形の組み合わせであり、基本形自体はそれほど多くはありません。

第一段階の「感情の持つ特性を知ること」とは、この感情の基本形を理解することです

たとえば、感情は勝手にやってきます。わたしたちは感情が生起しないよう制御することは出来ません。感情は突然生れ、生理的な変化を引き起こします。突然、心臓の鼓動を早くしたり、発汗作用をもたらしたり、顔色を変えたりします。

感情は変化や出来事に対する反応です。恋人に出会うと、誰でも気持ちが特別な反応を起こすのを感じますし、変化に遭遇すると不安や恐怖、あるいは期待などを感じます。

感情はわたしたちの思考能力や知的活動に影響します。不安や怒り、憂鬱などを抱えていると覚えるべき知識も頭に入りませんし、考えをまとめるにも支障をきたします。

感情は行動を導きます。恋人に出会えば、近寄りたくなりますし、嫌いな人を見かけたら逃げたくなります。

また、感情の生じ方にもいくつかの特徴があります。感情はあまり単独では生起しません
たいていの場合、人はいくつかの感情を複合的に感じます。
仕事で失敗したときは失望と同時に悔しさや無念さを感じるものですし、自分に対する憤りや協力者への申し訳なさ、部下への不満の感情なども感じたりします。
相手に気に障ることをいわれ、カッとした場合でも、頭のどこかでは悲しみや不安、恐れなどの感情を同時に感じていたりするものです。

人は相反すると思われる感情を同時に感じることも少なくありません。
結婚や就職など新しいスタートに際しては喜びや希望と同時に少なからぬ不安を感じるものですし、大きな仕事が成功したときなどには嬉しさや達成感、満足感で満たされるとともに、情熱を傾けた仕事が終わったことによるある種の寂しさや喪失感も感じたりします。また、仕事が十分にうまくいっている時でも、忙しくて家庭を犠牲にしている場合は、満足感とともに悲しい気持ちも感じるのです。

さらに、感情は弱から強へと推移する傾向があります。始めはちょっとした困惑だったものが、状況の継続によって迷惑になり、次第に当事者に対する怒りや激怒に変わっていきます。心配は恐れとなり恐怖へと推移しますし、関心は期待となり警戒へと移っていきます。感情はグラデーションのように濃度の濃い方向へと移行していくのです。

このような感情の持つ特性を知り、認識することが「感情の理解」の第一段階です。

 

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